寒い冬は、外に出るのが億劫に感じることもありますよね。
そんな中でも、
「寒いけれど着物を着てお出かけする用事がある」
「冬でも着物を楽しみたい」
と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
そこで今回は、着物歴7年、もと呉服屋のわたくし鈴原ほたるが、着物の防寒対策について徹底解説します!
実際に真冬に着物を着た上で感じた注意事項もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
冬におすすめの着物は?
寒い冬にぴったりな、暖かく着れる着物をご紹介します。
袷の着物
冬におすすめの一つが袷(あわせ)の着物です。
袷は、二枚の生地を重ね合わせた着物で、保温性に優れているのが特徴です。冷え込む季節に適しており、しっかりとした着心地が冬にぴったりです。色や柄も冬らしいものを選べば、季節感をより一層演出できますよ。
着物の生地や織り方にもよりますが、袷は一般的に秋から春先まで幅広く着用できます。
絹の着物
絹(シルク)の着物は冬の装いにぴったりです。
絹は熱を逃がしにくい性質を持ち、体温を適度に保つため、寒い季節に適した素材と言えます。また、絹の光沢やなめらかな触感は、着物を一段と華やかに見せてくれます。
絹の着物は様々な色や柄があり、フォーマルからカジュアルまで、幅広いシーンで活躍します。
ウールの着物
ウールの着物は、冬に特におすすめの素材です。
ウールは保温性が高く、冬の寒さから身を守るのに適しています。また、ウールの着物は比較的お手入れが容易で、日常使いにも向いています。デザインや色合いも多様で、トラディショナルな柄からモダンなデザインまで幅広い選択肢があります。
カジュアルな場からちょっとしたお出かけまで、様々な場面で活躍するのがウールの着物の魅力です。
おすすめの着物防寒対策は?
おすすめの着物防寒対策を5つご紹介します。
コートや羽織で防寒する
着物を着る際の防寒対策として、コートや羽織を着用するといいでしょう。
特に冬場には、着物の上から羽織ることで外気からの冷えを防ぎ、保温性を高めることができます。着物用のコートや羽織は、デザインも豊富で着物の装いに合わせやすく、スタイルを損なわない選択肢が多くあります。
また、羽織は着物の柄を活かしつつ、風情ある着こなしが楽しめるため、防寒だけでなくファッションのアクセントとしても重宝しますよ。
インナーで防寒する
着物を着用する際の防寒対策として、インナーの重要性は非常に高いです。
特に厚手の肌着や腹巻、暖かい素材の長襦袢を選ぶことで、身体の熱を逃がさず、内側から暖かさを保つことが可能です。これらのインナーは、着物の下に着ることで目立たず、外見の美しさを保ちながら効果的に体温を維持することができます。
寒い季節の着物着用には、暖かいインナーを活用することが欠かせません。
首元の防寒対策をする
着物を着る際の防寒対策として、首元の保温は特に重要です。
首回りは体温の逃げやすい部分であるため、ここを暖かく保つことで全体の保温効果を高めることができます。例えば、絹やウールなどの素材でできた暖かいショールやストールを使う方法があります。これらは首元を優しく包み込み、風を防ぎながら体温を保つ効果があります。
また、着物の装いに合わせた色や柄を選ぶことで、防寒対策をしながらもおしゃれを楽しむことができます。
足元の防寒対策をする
着物の足元の防寒対策も重要です。
寒い季節には、厚手の足袋を選ぶことで、足元を暖かく保つことができます。また、足元を暖めるために、足袋の下にヒートテックなどの保温性の高い靴下を重ね履きする方法も効果的です。
さらに、草履と足袋のかわりにブーツを履く、というのもおすすめです。
和洋折衷コーデもおすすめ
着物の防寒対策として、和洋折衷のコーディネートもおすすめです。
たとえば、着物にニットやカーディガンを合わせることで、モダンな雰囲気を出しつつ、保温性を高めることができます。また、ブーツやレギンスなど、洋服のアイテムを取り入れることで足元の防寒対策も可能です。
和洋折衷のスタイルは、伝統的な着物の装いに新しい魅力を加え、冬のファッションをより楽しむことができますよ。
和洋折衷コーデについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
着物の防寒対策の注意点は?
インナーは襟ぐりの空いたものを選ぶ
着物を着る際の防寒対策としてインナーを選ぶとき、襟ぐりの空いたデザインが重要です。
着物の襟元は美しく見せるために重要なポイントであり、インナーが見えてしまうと着姿が乱れて見える可能性があります。そのため、襟ぐりが深く開いたインナーを選ぶことで、着物の襟元がきれいに見え、防寒と美しさの両立が可能になります。
インナーは肌触りが良く、保温性に優れた素材を選ぶことも忘れずに。
着脱しやすい防寒対策がおすすめ
着物を着用する際の防寒対策として、着脱しやすいアイテムを選ぶことがおすすめです。
例えば、ボタンやファスナーで簡単に着脱できるコートや羽織は、移動時や室内での温度調節に便利です。また、ストールやショールなども、さっと羽織ることができ、場所に応じて調整しやすい防寒アイテムです。
室内は暖かいことが多いので、防寒対策は簡単に脱ぎ着できるものを選ぶと、一日中快適に過ごすことができますよ。
防寒対策をして、冬でも着物を楽しもう!
今回の記事では、着物の防寒対策について解説してきました。
冬でも快適に着物を楽しむためには、防寒対策が欠かせません。羽織やインナー、ショールなどを活用して、おしゃれで暖かいコーディネートを楽しみましょう!
冬ならではの着物姿で、ぜひたくさんお出かけしてみてください。